書体設計士の鳥海修氏が今までに出会った特に印象に残っている本と制作に関わった書体を使用している本、書体の原字を解説付きで展示します(解説文を記載したリーフレットを配布します)。
「当たり前ですが、文字さえあれば本が成立するわけではなく、むしろ文字は本を構成する部品でしかありません。ただ、その部品に私たち書体設計士はどのように対峙するのか、その姿勢こそが大事だと思うのです」(鳥海氏)
【展示概要】
(書籍40冊)
1. 原字と本
游明朝、游明朝体五号かな、游ゴシック、文麗仮名、蒼穹仮名、朝靄仮名、
フミテ、凪などの原字とその書体が使われている本を展示。
2. 鳥海氏が影響を受けた本(内容と装丁)/他社書体
夏目漱石、中川一政、平野甲賀ほか。書体はもとより組版や装丁などで、
いろいろ見所があり、影響を受けた本を展示。
3. 藤沢周平の本(単行本)/他社書体
萬玉邦夫は、平野甲賀が勝てない唯一の装丁家(游明朝体の開発と繋がる)。
ここでは凸版明朝体の活版とオフセットで佇まいが異なることが分かります。
4. 藤沢周平の本(文庫本)/他社書体
新潮文庫、文春文庫、講談社文庫、中公文庫で異なる使用書体を比較。
さらに文庫で文字を大きくした美しい組版も展示。
(原字約200枚)
游明朝体五号かなD/游明朝体R/游ゴシックL/游教科書M/游明朝L/游明朝E/文麗かな/蒼穹かな/垂水かな/疾駆/朝靄ほか
(映像)
【連続講座】明朝体の教室 第17回スペシャル回
小宮山博史×鳥海修 オンライン特別対談
2023年3月18日収録[1時間18分]
(オリジナルグッズ)
文游明朝体で鳥海さんの文章を組んで印刷した特製ブックカバーを会場で販売します。
『明朝体の教室』が入るA5サイズで、4色あります(限定100部)。
日時:2024年3月8日[金]、9日[土]、10日[日]、15日[金]、16日[土]、17日[日]
(金土日のみオープンします。金:16:00-20:00、土日:13:00-18:00)
場所:Book&Design(東京都台東区浅草2-1-14 3F)
エレベーターがなく、階段のみの建物になります。
主催:Book&Design 協力:字游工房
問い合わせ:Book&Design(info@book-design.jp)
*展示品の撮影はできません。
*書籍はお手にとってご覧いただけます。
*書籍の他、文游明朝で鳥海さんの文章を組んだブックカバーを販売します。
[書籍情報]
『明朝体の教室 日本で150年の歴史を持つ明朝体はどのようにデザインされているのか』
鳥海 修著、Book&Design刊
https://book-design.jp/works/602/